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窓を閉じて下さい | |
| Hide-out 17 |
| ゆっくりとベッドに横たえられた。新一を組み敷いて四肢を付く快斗が口を開いた。 「本当にいいのか？」 ここまできて改めて聞かれると、新一としても困ってしまう。快斗と違って、何度も現場でやり合ってきた怪盗を、そういう対象として考えた事は新一にはなかった。そこへ核心を突く質問が落とされた。 「新一、オレの事、好き？」 「分からねえ」 嘘も誤魔化しも必要ないだろう。新一は正直に答えた。新一の返事に固まっている快斗を苦笑しながら、見上げた。 「お前の事を、こういう事をする対象に考えた事はねえからな。でも、好きか嫌いかって聞かれたら、そうだなぁ」 新一は緊張している快斗の頬をそっと撫でてやる。 「嫌いじゃねえよ」 小さく笑った。 「少なくとも、お前がオレを欲しいって言うのなら、その、応えてやってもいいかな、ぐらいには、嫌いじゃない」 愛も恋も言葉は知っているが、見た事はないから。 新一が快斗に感じるのは、大切な幼馴染の少女に向ける感情とは違うのもの。 胸に訪れた感情の名前を、新一は知らない。だけど、縋るようにのばしてくる手を払いのける事も出来なくて、その腕に抱きしめられる事を許してしまう。 「それじゃあ、ダメか、快斗？」 「いや、いいよ。新一がオレを受けて入れてくれるのなら、もうそれだけで十分だ」 降りてきた快斗の唇を受け止めて、新一はその首に腕を回した。 17.5 （2007.03.18初出 2009.12.06再掲） |
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